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ニュースリリース

2018年

『第25回コカ・コーラ環境教育賞』 最優秀賞決定!
活動表彰部門 福島市立渡利中学校 科学部
次世代支援部門 沖縄県立南部農林高等学校 生物資源科 バイオテクノロジー部
全国からの応募総数77団体の中から
12月24日 雨煙別小学校 コカ・コーラ環境ハウスにて最優秀賞を発表

2018年12月25日

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公益財団法人コカ・コーラ教育・環境財団(所在地:東京都港区、理事長:佐々木康行)は、12月24日、「雨煙別小学校 コカ・コーラ環境ハウス」(北海道夕張郡栗山町)において、
「第25回コカ・コーラ環境教育賞」の最優秀賞を決定しました。

環境ボランティア活動の助成・支援を通じた環境教育・環境保全活動の促進を目的としたコカ・コーラ環境教育賞は、1994年の賞設立から今年で25回目を数え、これまで国内の環境教育分野の推進に大きく貢献してきました。同賞は、小中学生とその指導者を対象として、地域社会に根ざした環境教育・環境保全活動実績を顕彰する「活動表彰部門」と、高校生、高専生および大学生による環境保全・環境啓発に寄与する新しい企画を評価し具現化のための支援をする「次世代支援部門」の2部門があります。

本年度は、応募総数77団体(活動表彰部門:45団体、次世代支援部門:32団体)の中から選ばれた小学生から大学生までの15団体(活動表彰部門:10団体、次世代支援部門:5団体)が12月23日の最終選考会に臨み、各団体が手掛ける環境活動の実績や成果、企画を発表しました。

選考委員会による厳正な審査の結果、12月24日、「福島市立渡利中学校 科学部(福島県福島市)」(活動表彰部門)と、「沖縄県立南部農林高等学校 生物資源科 バイオテクノロジー部(沖縄県豊見城市)」(次世代支援部門)が、それぞれ最優秀賞に選ばれました。


活動表彰部門 最優秀賞 プレゼン風景
福島市立渡利中学校科学部 (福島県福島市)


次世代支援部門 最優秀賞 プレゼン風景
沖縄県立南部農林高等学校 生物資源科
バイオテクノロジー部(沖縄県豊見城市)

12月22日から3日間にわたり行われた「コカ・コーラ環境フォーラム2018」では、最終選考会の実施のみならず、将来にわたる継続的な環境保全・啓発、水資源保護に向けた取り組みを共に行っていくためのきっかけとすることを目的に、参加15団体が北海道・栗山町のコカ・コーラ環境ハウスを拠点に、体験活動などを通じた交流を行いました。

また参加者は、東京や札幌から運営協力として参加した8名の大学生・大学院生らとともに、栗山町の里山であるハサンベツの雪上で湿性植物を観察したり、真冬の北海道ならではのエゾシカ、エゾリス、キタキツネなどの動物の足跡を発見したりしました。運営協力の学生たちは最終選考会や表彰式の司会進行も行い、フォーラムの運営や参加団体との交流を通じて、自らを成長させる機会としました。参加者は、北海道の大自然でのスノーシュー体験も行いました。

最終日には3日間で学んだことを今後どう地元で活かしていくか、今後一緒に取り組んでみたい他団体の活動などを発表し、2泊3日のプログラムを終了しました。


「雨煙別小学校 コカ・コーラ環境ハウス」前での
集合写真


ハサンベツ里山での雪上体験


コカ・コーラ環境教育賞表彰式 集合写真


小澤紀美子選考委員長総評


活動表彰部門最優秀賞 記念写真
福島市立渡利中学校科学部
(福島県福島市)


次世代支援部門最優秀賞 記念写真
沖縄県立南部農林高等学校 生物資源科
バイオテクノロジー部(沖縄県豊見城市)

【第25回コカ・コーラ環境教育賞 受賞結果】

■ 「活動表彰部門」 最優秀賞 1団体
福島市立渡利中学校 科学部(福島県福島市)
活動内容:塩害土壌を植物の力で克服する研究や生分解性プラスチックとして活用する研究。低カリウム、低硝酸などの機能性野菜の創造。文化祭や各種学会での発表。市民を対象にした実験講座や全国規模のコンクールへ出品。

受賞団体コメント:このような素晴らしい賞をありがとうございました。5−6年前から、先輩たちが活動してきたことをうけついできた活動で、この賞をいただくことができたのだと思います。先輩たちに感謝したいです。
今回出場して沢山の方々と交流し、私たちの研究をどのように発展させたらよいかを知ることもできたので、今後も後輩には研究をつなげていってほしい。緊張していましたが、周りの皆様がやさしく温かく教えていただき、良い思い出になりました。

■ 「次世代支援部門」 最優秀賞 1団体
沖縄県立南部農林高等学校 生物資源科 バイオテクノロジー部 (沖縄県豊見城市)
活動内容:主に(1)生産性の高い苗づくりを行うと同時に、(2)既存の新品種「ちゅらまる」の普及活動に取り組む。(1)生産性の高い苗づくりは、バイオ苗作出実験、従来苗との比較栽培試験を行っている。(2)新品種の普及活動は、イベントでの試食会やレシピ提供、ポスター配布を実施している。また、成分分析も行った。さらに、食育等の観点から、地域の小中学生への出前授業を企画している。その他、事前調査として、町役場、県農業研究センター、病害虫防除技術センターへ、甘藷やその害虫の歴史と実態や課題点の聞き取りを行った。

プロジェクト名:甘藷「ちゅらまる」(ぐしちゃんいい菜)」に関するバイオ苗の研究〜優良苗の提供と地域普及を目指して〜

受賞団体コメント:これからは、ちゅらまる(ぐしちゃんいい菜)の普及活動などを通じて、地域の方にも知っていただきながら、地域がもっと活性化できる取り組みをめざしたい。
このプログラムに参加して、他の団体が地域の土壌や環境植生について調べられているのに刺激を受けました。私たちも地域を活性化する取り組みを目指すなら、地域の環境についてもっと理解を深めたいと思いました。

■ 「活動表彰部門」 優秀賞 9団体 (対象:小中学生および その指導者)

北海道 栗山キッズクラブ
(北海道夕張郡)
活動内容:農業体験・林業体験・生き物の生息環境調査・里山づくりの協力・情報発信。
北海道 ながぬま緑の少年団(河川愛護団体リバーネット21ながぬま)
(北海道夕張郡)
活動内容:月に2〜3回の頻度で命を守る活動・森を育てる活動・地域貢献活動。(緑の羽募金や総合防災訓練の参加、町内の清掃活動)
神奈川県 横浜市立舞岡中学校科学部
(神奈川県横浜市)
活動内容:近隣の子ども達との合同調査・各校で生息調査と消長調査を実施・生息数調査・毎年夏季休暇後、調査報告会の実施・「下水道を核とした市民科学」でハグロトンボの復活と下水道普及との関係について科学的な検証と報告活動。
愛知県 岡崎市立生平小学校
(愛知県岡崎市)
活動内容:愛鳥活動から、自然を学び、里山保全活動を通じて、自然との共生を図ることのできる児童を育成する活動。
石川県 七尾市立田鶴浜小学校
(石川県七尾市)
活動内容:地元の里山里海にて継続的な環境愛・地域愛・人間愛を育むことを目的に、野鳥の生態の現地研修や、環境新聞の発行を行い、環境保全の重要性や次世代の環境のあり方を学ぶ。
福井県 吉江あおい会・立待小学校園芸委員会
(福井県鯖江市)
活動内容:地域藩主の家紋の原型「二葉葵」を、上賀茂神社から借り育て「葵祭」の際に奉納(今年は6000本)。激減している二葉葵を植栽し増やすことで環境問題と地元愛を学び、高齢者の「生きがいづくり」にもつながった。
島根県 大田市立池田小学校
(島根県大田市)
活動内容:自分たちで植栽することにより三瓶山の同植物の絶滅が食い止められている。また地域の催しものに参加し世代間の交流にもつなげている。
福岡県 北九州市立曽根東小学校
(福岡県北九州市)
活動内容:干潟の清掃活動や生き物観察を通じ、植物の育成に誇りを持ってもらうことができた。
沖縄県 国頭村立北国小学校
(沖縄県国頭村)
活動内容:ヤンバルクイナの保護活動を通じて「共存」への関心を高め、環境保護への意識を向上。また過去データとの比較調査によって学習を深めている。

■ 「次世代支援部門」 優秀賞 4団体 (対象:高校生・高専生・大学生)

北海道 北海道士幌高等学校
環境専攻班・士幌環境講座

(北海道河東郡)
活動内容:士幌町に残存している自然林の面積が年々減少傾向にあり、現在では町の全体の5.4%にまで減少している。このプロジェクトでは、残された自然の貴重性を訴えることを目的に、士幌町のカシワ林の再生・回復の調査を通して、保全または啓発していくことを主軸としている。また行政と連携し士幌町のカシワ林の現況調査の結果を町づくりの自然保護計画に活用している。このような活動を地元の小学校や中学校に出前授業を行ったり、交流するきっかけづくりを行っている。次に、様々な場所でのイベントや発表会へ参加したり、町の植樹祭に参加する際には自団体で生産したカシワ苗木の提供を行うなど、地域とかかわる機会を設けている。

プロジェクト名:スズランの広がるカシワ林を目指して〜カシワ林の再生・回復活動〜
神奈川県 神奈川県立中央農業高等学校 養鶏部
(神奈川県海老名市)
活動内容:平成27年に神奈川県の奨励品種に登録された「はるみ」の栽培を、農薬を一切使用しないアイガモ・アヒル農法を用いて実施。今回の課題は、「はるみ」の栽培が良い結果ではなかったことであり、原因を調べたところ、土壌中の窒素過多により幹長が長くなってしまい風の影響を受けた際にモミの重さに耐えきれなかった点、気温上昇による藻の発生が挙げられた本年は改善策として、裏作でイタリアンライグラスを栽培し窒素を吸収し、栽培に挑んでいく。
また、啓発活動は、5年継続している「いのちの講座」だけでなく、地元の学童クラブや地域のイベントへの参加を今後も積極的に行い、お米の栽培・食・農業に関して伝えていく活動を継続していく。

プロジェクト名:かながわ元気プロジェクト〜アイガモ・アヒルから広がる笑顔の輪〜
長野県 長野県上伊那農業高等学校 緑地班
(長野県上伊那郡)
活動内容:本校を取り巻く地域資源として、伊那谷には広い面積のアカマツ林が存在している。しかし、その多くは放置されている。また、諏訪湖の水質汚染の一因とされる水生植物「ヒシ」は水面で広げた葉で太陽光を遮り他の水草の成長を妨げることから「厄介者」とされている。そこで、これらを逆に生かしていくことは、持続的な環境を維持するきっかけとなりうる。「アカマツ端材チップ炭」やアカマツ端材とヒシとを利用した「混合発酵堆肥」を農林業に活用していく。
「混合発酵堆肥」の開発においては、間伐されたアカマツ材の製材時に多く出る端材の有効利用の道筋となる。また、作物のみならず苗木の栽培にも導入し、「もう一度森林資源を山に返す」取り組みの発展を目指す。

プロジェクト名:アカマツ端材チップの有効利用に関する研究
京都府 京都府立海洋高等学校
(京都府宮津市)
活動内容:近畿地方唯一の、水産・海洋系単独高校。地元の阿蘇海は環境変化に伴う課題があるが、その解決および世界遺産登録を目指している。京都府主催の「阿蘇海フェア」において、生徒が研究発表を行い、地域への啓蒙活動に取り組み、地域の環境意識向上に一定の成果を収めている。漁業従事者からの要望を受け、アワビやアサリの外敵であるヒトデの駆除も行う。近隣高校の園芸科との協力によりヒトデの堆肥化にも成功し、商品としての販売もされている。市場価値がなく、リリースしてしまう水産資源の製品化にも取り組み、府民らの協力のもと、改良・改善を重ね成功にたどり着いた。今後も品質向上と普及活動に力を注ぎ環境保全に対する意識啓発の推進を考えている。

プロジェクト名:高校生らしい発想で地域と環境を元気に

【第25回コカ・コーラ環境教育賞 概要】

名称 第25回コカ・コーラ環境教育賞
主催 公益財団法人コカ・コーラ教育・環境財団
協力 読売新聞社
後援 文部科学省、環境省
部門 <活動表彰部門>
小中学生とその指導者を対象として環境教育・環境保全活動の実績を顕彰
<次世代支援部門>
高校生、高専生および大学生による環境保全・環境啓発に寄与する新しい企画を評価、支援
支援内容 <活動表彰部門>
最優秀賞(1組) 活動助成金30万円優秀賞(9組) 10万円
<次世代支援部門>
最優秀賞(1組) 企画支援金50万円優秀賞(4組) 30万円

公益財団法人 コカ・コーラ教育・環境財団 概要

名称: 公益財団法人コカ・コーラ教育・環境財団
英字名称: The Coca-Cola Educational & Environmental Foundation
監督行政: 文部科学省
許可日: 2007年6月25日(※2011年9月27日 公益財団法人へ移行)
理事長: 佐々木康行
所在地: 東京都港区六本木6-2-31
ホームページ: http://www.cocacola-zaidan.jp/index.html
概要: 2007年6月に37年継続していた日本コカ・コーラボトラーズ育英会と14年継続していたコカ・コーラ環境教育財団の事業を継承し、一元的に運営、推進できる母体として設立、2011年9月より公益財団法人に移行しました。心豊かでたくましい人づくり(Healthy Active Life)を理念とし、国際社会が求める青少年の育成と、彼らを取り巻く地域社会を支える人材の育成を通じ、豊かな国際社会の形成および国際親善に寄与することを目的とした多様な事業を展開しています。
主な事業内容: 環境教育、奨学支援、スポーツ教育を柱とした各種貢献事業の実施

■雨煙別(うえんべつ)小学校 コカ・コーラ環境ハウス

当財団は、北海道夕張郡栗山町とともに、同町の廃校を、自然・環境教育を中心に文化・スポーツの体験学習を行うことができる宿泊施設「雨煙別小学校 コカ・コーラ環境ハウス」として再生するプロジェクトを推進してまいりました。
2010年4月にグランドオープンを迎えた同施設を拠点に、栗山町の豊かな自然環境の中で積極的な環境教育プログラムを展開し、次世代を担う青少年の育成をおこなっております。

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